カール・バルトス
1975年から1991年までクラフトワークに在籍。
ラルフ、フローリアンとともにクラフトワークサウンドの一翼を担った。
脱退後はソロや、「エレクトリック・ミュージック」などのユニットで活動。
クラフトワーク黄金期の正統進化系というべきサウンドを発表し続けている。
Esperanto C+
Communication B-
Off the Record B
Esperanto C+
[総評]
1993年。クラフトワーク脱退後、初のアルバム。
Elektric Musicというユニットを結成し、その名義でのアルバムとなっている。
カール・バルトスサウンドの特徴である、
クラフトワークの雰囲気を随所に感じさせつつ、
それを正統進化させたようなサウンドはこのアルバムですでに確立されている。
端正な雰囲気のあったクラフトワークに比べ、
ハードなサウンドやファンク的なビートを感じさせる曲が多い。
「TV」はまさにカール・バルトスサウンドを象徴する1曲。
OMDのヴォーカル、アンディ・マクラスキーが参加した
「Kissing The Machine」は『Trans-Europa Express』あたりの進化系サウンド。
[ピックアップ]
TV
★★★★★★★☆ 7.5
Kissing The Machine
★★★★★★★★ 8
Lifestyle
★★★★★★★☆ 7.5
Communication B-
[総評]
2003年。New Orderのバーナード・サムナー、
The Smithのジョニー・マーらとのユニット「Electronic」での活動などを経て発表された、
ソロ名義でのアルバム。7080年代テクノ・ポップ、
ニューウェーブサウンドをそのまま2003年に持ってきたような作風は変わっておらず、
それどころか、よりこの方面に特化した印象さえ伺わせる。
同時期にKraftwerkが発表した『Tour de France Soundtracks』とは好対照をなす。
「The Camera」は完全にKraftewerkの「The Robot」を意識したであろうサウンド。
軽快なニューウェーブ的サウンドの「15 Minutes of Fame」、
クラフトワーク黄金期のアルバムサウンド全開の「Electronic Apeman」などが良い。
[ピックアップ]
The Camera
★★★★★★★☆ 7.5
15 Minute of Fame
★★★★★★★★ 8
Electronic Apeman
★★★★★★★★ 8
Interview
★★★★★★★☆ 7.5
Off the Record B
[総評]
2013年。前作から10年のブランクを開け発表された、
2枚目のソロ名義アルバム。良くも悪くも全くブレのない作風なのは変わっておらず、
今作でも引き続き70年代80年代シンセ・ポップサウンドを展開している。
随所にクラフトワークを想起させるフレーズを挿入しており、
「Nightfahrt」では『Europa Endless』、
「The Tuning of the World」では『Neon Lights』、
「Rhythmus」は『Computer World』あたりを思い出させるサウンドが特徴。
以上にように、
クラフトワークサウンドのリバイバルといった趣をより強めた感のあるアルバムであるが、
オーケストラルヒットが印象的な「Atonium」、
それまでとは毛色の異なるシンセ・ポップ「Hausmusik」など独自色も随所に見られる。
[ピックアップ]
Atonium
★★★★★★★☆ 7.5
Nightfahrt
★★★★★★★☆ 7.5
The Tuning of the World
★★★★★★★☆ 7.5
Rhythmus
★★★★★★★☆ 7.5
Hausmusik
★★★★★★★★ 8
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