ヤン富田
80年代から90年代にかけて日本の音楽シーンで異彩を放ったミュージシャン。
ヒップホップ、ダブ、ラウンジ、現代音楽など様々な分野を股に掛けて活動、
日本におけるそれらのジャンルの成立、発展に多大な影響を与えた。
Music For Astro Age B
Music For Living Sound C-
Music For Astro Age B
[総評]
1992年。
サウンドプロデューサー、スティールパン奏者として活動してきたヤン富田の初アルバム。
スティールパンをフィーチャーしたサウンドに始まり、
ジャズ(サン・ラのカバー)、ダブ、サウンドコラージュ、電子音楽、ミュージックコンクレート、現代音楽etcと、
様々な種類の音楽が詰め込まれている。
内容はかなり前衛的だが、
ヤン富田のサウンドプロダクションによってギリギリ「ポップ」の枠に入っている、と言った感じのアルバム。
「宇宙時代の音楽」という題名通り、かなり時代を先取りした作品で、90年代のポップミュージック、
特にコラージュやサンプリングを駆使するようなタイプのアーティストに絶大な影響を与えた。
[ピックアップ]
Beyond The Blue Star Zone Part 1
★★★★★★★☆ 7.5
Memories Of Tape Recorder
★★★★★★★★ 8
Beyond The Blue Star Zone Part 2
★★★★★★★☆ 7.5
Memory Band
★★★★★★★★ 8
Music For Astro Age
★★★★★★★☆ 7.5
C-YA!
★★★★★★★☆ 7.5
Music For Living Sound C-
[総評]
1998年。
前作「Music For Astro Age」はかなり前衛的な作品でありながら、
要所要所はポップなサウンドでまとめられていたのだが、
今作は完全に前衛音楽の領域に入り、いわゆるミュージックコンクレート色の強いアルバム。
「Living Sound」という名の通り、生活音をサンプリングしたものや、
人間の生体パルスや脳波を電子音に置き換えたもの、それらを素材とし楽曲として再構築する、
という手法が採られている。
所々にポップミュージック的な要素はあるものの、全体を通して非常に前衛的、現代音楽的なアルバムで、
どちらかと言えば聴く人を選ぶタイプのアルバム。
[ピックアップ]
The Living Sound
★★★★★★★☆ 7.5
Vinyl Beat Of Two Turntables With Cybernetics & Bio-Feedback
★★★★★★★☆ 7.5
Summer Song
★★★★★★★☆ 7.5
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