スケッチ・ショウ

2002年に結成。高橋幸宏、細野晴臣によるエレクトロニカユニット。 「モール・ミュージック」(ドイツのIDM・エレクトロニカレーベル)の バンド等に影響を受けたエレクトロニカサウンドを展開。 後に坂本龍一を加え「HAS」となり、YMOの再結成へと繋がっている。
Audio Sponge B+
tronika C+
Loophole C+

Audio Sponge B+

2002年。当時活発だったエレクトロニカ、 IDMといったサウンドを軸にしたアルバム。 細野・高橋によるアルバムということで「BGM」を連想したくなるが、 全体的に内省的だった「BGM」とは異なり、幾分開放的な雰囲気のアルバム。 そこにYMOや各ソロでのサウンドエッセンスがほのかに散りばめられている。
細野のソロ作品「Non-Standard Mixture」のフレーズを思わせる「Turn Turn」、 エレクトロニカアレンジのリメイク「Gokigen Ikaga 1.2.3」「Theme From A Summer Place」 といった作品がこのアルバムを特徴づけるサウンドといえる。 後のアルバムではノーザン・トロニカと銘打った、北欧の雰囲気を漂わせる路線へと傾倒していくが、 このアルバムでは、どこか南国な雰囲気を感じさせるアレンジ。

[ピックアップ]
Turn Turn
★★★★★★★★☆ 8.5

Gokigen Ikaga 1.2.3
★★★★★★★★ 8

Theme From A Summer Place
★★★★★★★★ 8


tronika C+

2003年。「Ekot」「Chronograph」を含むメイン4曲に、先述した2曲のリミックス、 数曲のインタールードという構成のミニアルバム。 北欧エレクトロニカバンドの影響を大きく受けたフォークトロニカサウンドで、 そのサウンドを『ノーザン・トロニカ』と表現した。 北欧バンド特有の冷たさと、その中に垣間見える暖かさを表現したような音が特色。
このアルバムの要素は「Ekot」の美しさに集約されるといってもよい。 フォークトロニカの名曲。 「Night Talker」は次作「Loophole」でのサウンドの原型といった作品。

[ピックアップ]
Ekot
★★★★★★★★★☆ 9.5


Loophole C+

2003年。前作に収録された「Chronograph」「Ekot -Cornelius Remix-」 を含んでいるように、前作の続編というべきアルバム。 『ノーザン・トロニカ』路線を継続しているが、 前作に比べてよりシリアス、ストイックなサウンドが特徴。 所々に、YMO期の「BGM」「TECHNODON」を彷彿とさせる雰囲気を漂わせている。
前述したように今アルバムはストイック度が高く、 「Mars」「Attention Tokyo」などといった、 電子音中心の曲は特にその傾向が強い。 フォークトロニカ路線の曲も同様にストイックな曲調であるが、 「Stella」を含むラスト3曲には、全く独特の、 冷たいとも暖かいとも取れる不思議な雰囲気がある。

[ピックアップ]
Mars
★★★★★★★★ 8

Attention Tokyo
★★★★★★★★ 8

Stella
★★★★★★★★ 8


←back