Flipper's Guitar
小沢健二と小山田圭吾からなるユニット。ギターポップ、ネオアコ、インディー・ロックと呼ばれるジャンルの音楽を展開。軽い雰囲気ながらも洗練されたサウンドが特徴で、そのサウンドは後に「渋谷系」と称された。
three cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった B+
CAMERA TALK B
DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔- C+
three cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった B+
[総評]
1989年。Flipper's Guitarの前身である「ロリポップ・ソニック」の楽曲を主に収録したアルバム。アコースティックギターを中心としたバンドサウンドが特徴で、
いわゆる「ネオアコ」の日本における代表的な作品。
全編が英語で歌われており、英語のタイトルと邦訳調タイトルを併記するなど、
洋楽志向を全面的に押し出している。
「Hello」「Coffee-Milk Crazy」「Happy Like a Honeybee」など、
軽快なギターサウンドが堪能できる。
ヘタウマな雰囲気のボーカルはご愛嬌だが、
洋楽ポップスの持つ「オシャレ感」を徹底的に追求したようなアルバム。
▲
重厚よりは軽薄な方が、ソウルフルなよりは下手なボーカルな方が「シャレオツ」になるのは明らかである。
Points:7.71
[ピックアップ]
Hello
★★★★★★★★ 8
Coffee-Milk Crazy
★★★★★★★☆ 7.5
Happy Like a Honeybee
★★★★★★★☆ 7.5
CAMERA TALK B
[総評]
1990年。アコースティックギターサウンドが全面に出ていた前作に比べ、
サウンドが多様化しているのが特徴。
基本的には前作の延長線上にあり、
根本的な部分での洋楽ポップミュージック志向は変化していない。
洗練されたサウンドかつ軽快でわかりやすい内容から、
「渋谷系」のジャンルにおいて代表的なアルバムの1つとされる。
『Young, alive, in love』いわゆる「恋とマシンガン」
はバンドを代表する1曲で、知名度も高い。
前作は「狭く深く」という印象のアルバムであったが、
今作は「広く浅く」という印象。万人受けするアルバム。
▲
にこやかで人当たりの良い振りをして裏で嘲笑っているような、そういう部分を引っ括めて初めて評価されるのであって、そこを批判・罵倒するのはお門違いと言うべきであろう。
Points:6.52
[ピックアップ]
Young, alive, in love
★★★★★★★★☆ 8.5
Summer beauty 1990
★★★★★★★☆ 7.5
Big bad bingo
★★★★★★★☆ 7.5
DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔- C+
[総評]
1991年。このアルバムを最後にFlipper's Guitarは解散する。
前作までの軽快なバンドサウンドから、
80年代末に起こったムーブメントである「マッドチェスター」的サウンドへと変化している。今までのアルバムにはなかったサイケデリック感の強い楽曲が多い。
その為、前作まではストレートなアコースティックサウンドが特徴だったが、
今作ではエコーがかった、エフェクティブなサウンドが特徴的。
それまでの作品とも、後に発表されるソロ作品とも異なった、かなり『異質』なアルバム。
「Dolphin Song」や「世界塔よ永遠に」など、
サンプリングが多用されたサイケデリックなサウンドが頭に残る。
特に後者は、バンドの最後を締めくくるにふさわしい大作。
▲
先駆者
の遺作とあっては神格化もやむなし、といったところか。
Points:4.27
[ピックアップ]
Dolphin Song
★★★★★★★☆ 7.5
星の彼方へ
★★★★★★★☆ 7.5
世界塔よ永遠に
★★★★★★★★ 8
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