Cornelius
小沢健二と共にFlipper's Guitarとして活躍。解散後ソロ活動を開始。
実験的なロックサウンドが特徴。
サウンドプロデューサー、リミキサーとしても名高く、
エレクトロニカを取り入れた独特のサウンドを展開している。
The First Question Award B+
69/96 C
Fantasma A-
Point C+
Sensuous B-
The First Question Award B+
[総評]
1994年。Flipper's Guitar解散後初のソロアルバム。
全編を通して明快なポップサウンドが展開されており、
Flipper's Guitarでのサウンドの延長線上にあるアルバム。
作風としては「カメラ・トーク」に近いが、
ギターポップ的だったそれに比べると、
80,90年代のフュージョン、スムースジャズ的な雰囲気を漂わせている。
次作以降では実験的なロックサウンドを追求したアルバムを発表していくため、
ある意味Corneliusとしては異質な作品。
Flipper's Guitarとも小沢健二とも異なる、ポップな良作。
シングルカットされた「The Sun is My Enemy」や「Silent Snow Stream」など、佳曲満載。
[ピックアップ]
The Sun is My Enemy
★★★★★★★★ 8
Silent Snow Stream
★★★★★★★★☆ 8.5
Bad Moon Rising
★★★★★★★☆ 7.5
Raise Your Hand Together
★★★★★★★☆ 7.5
69/96 C
[総評]
1996年。渋谷系の代表格であった人物が、
対極に位置するハードロック、ヘヴィメタル路線を取り入れたということで話題となったアルバム。
とはいうものの、全編ハードロックというわけではなく、
前作までのポップサウンドをベースにした、
Cornelius独自の解釈が込められている。
アルバム全体を通してみると、60年代〜70年代ロックへのオマージュといった感じのアルバムで、
ハードロックだけでなく、サイケデリック、プログレッシブ的な雰囲気を持つ曲が渾然と並んだ作品。
随所にエフェクターを通したギターサウンド、ヴォーカルが鳴り響くアルバム。
アルバムのハイライトはハードロックへのわかりやすいオマージュ曲「Last Night In Africa」
であろう。
アルバムの随所に、ハードロック好きならばニヤリとする小ネタが散りばめられている(らしい)。
[ピックアップ]
Last Night In Africa
★★★★★★★☆ 7.5
Rock/96
★★★★★★★★ 8
Fantasma A-
[総評]
1997年。それまでのCorneliusの音楽的要素を詰め込んだ、
実験的ロックサウンドの集大成的作品。
Flippe's Guitar時代から続くCorneliusによるロックサウンドの完成と、
これ以降のCorneliusサウンドの萌芽が見られる。
サンプリング、フレーズの引用を用いた楽曲構成、
ギターポップの持つ軽快さ、ハードロック的ギターサウンド、
エレクトロニクスの積極的な導入・・・などが余すところなく盛り込まれている。
アルバム全編クオリティが高く、
曲間がシームレスになっていることも相まって、
単曲ずつ聞くよりアルバム全編を通して聴くと良い。
[ピックアップ]
Mic Check
★★★★★★★★ 8
The Micro Disneycal World Tour
★★★★★★★★ 8
New Music Machine
★★★★★★★★ 8
Star Fruits Surf Rider
★★★★★★★★☆ 8.5
Point C+
[総評]
2001年。現在のCorneliusサウンドの特徴である、
エレクトロニカ的サウンドが中心に取り入れられている。
それに加えて、環境音なども楽曲に組み込まれており、
Corneliusのアルバムの中ではアンビエント色が最も強い。
90年〜2000年頃から流行しつつあったエレクトロニカ的ポストロックの影響を伺わせる。
「Smoke」「Fly」などといったハードな楽曲もあるが、
全体的には静かなトーンが印象に残る。
「Point of View Point」は前作のエッセンスを今作に適応したようなサウンド。
「Tone Twilight Zone」「Brazil」「Nowhere」など、
環境音を取り入れたアンビエント的サウンドに良曲多し。
ピックアップ]
Point of View Point
★★★★★★★☆ 7.5
Nowhere
★★★★★★★★ 8
Sensuous B-
[総評]
2006年。前作「Point」の流れを汲む、アンビエント、エレクトロニカを軸にしたロックサウンド。
「Point」と「Fantasma」の折衷といったサウンドが特徴。
前作がかなりアンビエント寄りだったのに対し、今作ではエレクトロニカ寄りとなっている。
前作で確立した、現在におけるCorneliusサウンドをより深化させており、
現在のCorneliusサウンドのベースはこのアルバムであると言える。
「Breezin'」「Beep It」はシンセサウンドが全面に出た楽曲。
「Sensuous」「Like A Rolling Stone」といった前作よりのサウンドもあり、
わりと多様なアルバム。
そんな中で、CM曲にも使われたハードかつポップなナンバー「Gum」が異彩を放つが、
ある意味ではこれもCorneliusサウンドを支えるサウンドであるとも言える。
ピックアップ]
Breezin'
★★★★★★★☆ 7.5
Gum
★★★★★★★★☆ 8.5
Music
★★★★★★★★ 8
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