プロローグ

気の遠くなるようなはるか昔のローロック大陸・・・。
そこは、現代のように様々な国家はなく、
ただ一つの国が全てを支配していた。
そしてその支配の中枢に、伝説の絵師「画伯」の存在があった。

「画伯」には『書いたものを実体化させる』能力があった。
「画伯」の画力と「伝説の筆」の力が融合した結果、
「実体化」の能力が身についた。
その能力を使い、「画伯」は
全く何もなかった広大な土地に、様々な物を描いた。
水、草といった物から、家、店、城・・・そして食物までなにもかも描いた。
その結果、「画伯」は世界の創造主となり
国の支配の中枢に君臨していた。

しかし、「画伯」による支配も長くは続かなかった。

「画伯」には、何人かの側近がいた。
彼らは、当初は画伯に対して従順に仕えていたが、
時が経つにつれ、徐々に心が変わり、
いつしか、画伯に代わり国を治めようと目論んでいた。

そして、ある日。
側近たちは一斉に「画伯」に対して反乱を起こした。
不意を突かれた画伯は彼らの攻撃にあっけなく倒れた。
しかし、倒れる寸前、「画伯」は側近たちを封印した。
「伝説の筆」と共に・・・。

指導者を失った国は衰退し、また何もない荒野となった。

そして、限りなく長い年月が経つにつれ
人が増え、いくつかの国が出来、争い、滅びた。
そして今「アヤルバムス」「ドクタースリーフ」「シクッス」の3国が
それぞれの国を作り上げていた。
しかし、その影で、「画伯」の封印が徐々に解け出し、
一部の人間に「絵師」としての能力を備わせた。

そして「絵師」として目覚めた人間の出現と共に、
「画伯」の伝説も明るみとなった。
そして今、「画伯」の力の源だった「伝説の筆」を求め、
3国が戦い始める。