目の前が真っ暗になった男の前から、その少女は消えていた。 その代わり、別の人物が出て来た。 絵と筆と、何か不思議な物を持っている。 それはまだ未完成っぽいが・・・ 「・・・大丈夫ですか? 怪我でもしたんですか・・・?」 倒れている男に声をかけるが、反応はなかった。 「もしかしたら・・・死んでるんですか・・・?」 その時、男は反応を示した。微かな動きだが、しっかりと確認をした為、生きてると判断が出来た。 「よかった。 何があったのか知りませんが、手当てをして置きます。  無理に動かないでくださいね。 それでは・・・」 その人物は男の怪我に手当てを終えると、どこか森の奥深くへ消えていった・・・ ―――中立地帯 別の場所・・・ 町の南西の方・・・ドクタースリーフの土地に近い村に同じ人間が2人居ると言われた。 恐らく真似能力らしきものを持つものにより、コピーされてしまったのだ。 最近では能力だけでなく、特殊機械でもコピーが出来るらしい。 戦を恐れた機械師に出来るのは、そのコピー機械を作り、強い人間の能力を真似る事だけだった。 しかし最近では、面白半分で使う者もいるそうだ。 恐らく、面白半分で使った人間が失敗し、能力だけでなく人物像まで真似てしまったのだろう。 同じ声、同じ顔で話している。ドクタースリーフで機械に対する取り締まりは強くなっているが、 中立地帯の、しかも小さな村である此処までは見切れないほど、忙しいのだ。 1人の村人が「コピーしたのはどっちだ!?」と言うと、 1人の人間が、 「私は・・・そんな事はしません・・・ 技術がないです・・・  私には・・・何も能力もないと・・・思います・・・」と言う。 もう1人は「俺がした。すまない。それにしても・・・失敗作だったのか・・・」と言う。 だが声も同じ、音量も近いものがあり、モゴモゴと話す上、よく聞こえないのでどっちが話してるのか分からないのだ。 そこで一部の村人は賭けを始めた。 「あっちがコピーで、こっちは本物!」「いや、違うね!」など、そんな声が聞こえる。 機械を作った人間が「そのボタンを押せば戻る!」と言ったので、村人の1人が押してみた。 すると、爆発音と共に姿が元に戻っていた。 が、2名とも命が危ない状態にあった・・・ しかも、国籍も名前も分からないような人が2名もいる・・・ 国にでもバレたら、今の時期どうなるのだろうか。逃亡者や危ない人がいるこの地帯。 この2人が危ない人だったら、私たちまで命を狙われるだろう。 そう考えた村人は・・・皆逃げ、2人をそのまま放置していった・・・ ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ な、何かごめんなさい・・・ 最初の人物はハルさんをイメージしてます。 性格とか違ってたり、口調とか違ってたら申し訳ないです。 最後の中立地帯の話は誰かはあまり考えませんでしたが、機械を作ってる方はひものさんをイメージしてます。 遅れた上、ごっちゃですいませんでした・・・