「魔物討伐ありがとうございました。これで安全に道路の整備工事が行えます。」 今、私と紅桜さんはシクッス城の大臣の部屋でローロック大陸の北西に位置するシクッス国の大臣、ローリーに任務完了の報告をしている最中だ。 今回の任務はシクッス国からの依頼で「魔物の群れを討伐して欲しい」と言う内容だった。 なんでも色素の採掘場に続く、新しい道路を整備したはいいもののそこに魔獣ウルフの群れが住み着いてしまい、討伐するにもシクッス国には兵士が少なく兵士のほとんどが別の長期任務に当たっていて出払っているらしい。 そこでシクッスは、同盟を組んでいる私たちの故郷アヤルバムス国に任務を依頼。 アヤルバムスは私と紅桜さんをシクッスに派遣し魔物の討伐に当たらせていたのだ。 「いえいえ、こちらこそシクッスでの滞在の手続きや食事など、身の回りのことをすべてやってもらってしまって。ありがとうございました。」 紅桜さんはそう言いながら深々と丁寧に頭を下げた。見た目こそ髪の毛はツンツンで耳にはたくさんのピアス、 服装もワイシャツに高そうな黒のスーツとネックレス。まるでホストみたいな風貌の紅桜さんだが年下で後輩である私に対しても敬語でとても礼儀正しい人だ。 「シクッスも今「色素」がなかなか採れず、大変でしょう。ローリー殿も他の仕事で魔物討伐には手が回らないみたいですしね。ここは同盟国である私たちはアヤルバムスが動かなくては」 紅桜さんの返答にローリーは頭をかき苦笑いを浮かべながらしながら、 「はは、恥ずかしながらおっしゃるとおりです。私たちシクッス国は絵師の数も「色素」も少なくて・・・。今は国境地帯の警備で兵士もほとんど出払っちゃって・・・あそこのウルフの大群には道路工事の邪魔をされてほとほと困っていたところなんですよ。」 兵士の数が少ないとは聞いていたけど、国境地帯の警備が理由なのは初耳だ。シクッスとアヤルバムスの間にはそんな問題はないはずなのに。 「でも今回、貴方達のお陰で整備も進みそうです。これで「色素」の採掘場までの道のりがぐっと楽になりますよ。」 ローリーさんの言葉を聞いた紅桜さんは、それはよかったとニコッと笑った。 紅桜さんって本当に礼儀正しい人なんだなぁ。 「明日には出発するのでしょうか?」 「そうですね。今日はもう遅いので出発は明日の朝にします。」 「それはそれは。さぞお疲れでしょう。では城にお部屋をご用意します。部屋は・・・別々でよろしいですかな?」 ローリーさんは私のほうをチラリと見たところから、気を使わせてしまっているらしい。それはそうだよなぁ。普通派遣される兵士なんて男性の大人が普通なのに こんな小さい子供の女が兵士だなんて。自分でも不思議に思う。 ローリーさんはまた姿勢を正し、紅桜さんのほうを見ると 「せっかくですから、お食事も一緒にどうですか?」 と提案してきた。 「今日はわが国王様こそいらっしゃいませんが、城の大臣たちは皆感謝の気持ちを表したいと申しているので。よろしければ・・・」 おぉー。大臣たちとの晩餐会かぁ。きっと豪華な料理が出るんだろうなあ。お城の食事だもん。 でも、紅桜さんは「いえ、お気持ちは嬉しいのですが。今夜は城下町を廻りたいと思っているのですよ。異国の城下町に来るなんてあまり無い機会ですからね。食事はそこでとりたいと思います。シクッスの人たちがどんな生活をしていて普段どんなものを食べているかもしりたいですしね。今日は寝る部屋を用意してくれただけでも十分感謝の気持ちは受け取りました。ありがとうございます。」とローリーさんの申し出を やはり丁寧な口調と態度で断った。 その断りに少しがっかりしたけど、紅桜さんがここまで丁寧に断ったんなら私がブーブー口を出すことは野暮だしね。 それに、私も初めてアヤルバムスからはじめて出て、初めて訪れた異国のシクッスのことには興味がある。 紅桜さんは改めて深い礼をし、さぁ行きましょうかと私に呼びかけた。 ローリーさんは慌てて近くに居た衛兵に「二人をご案内しなさい」と命令した後、紅桜さんと同じように深い礼をした後「お気をつけて」と更に深い礼をした。 私たちが大臣の部屋を衛兵に連れられ、外に出るまで頭を上げることは無かった。 ・・・ 「ローリーさん・・・ 片方の男性はともかく・・・。あの少女は一体?彼女は一般人ではないんですか?」 「ん?あぁ。彼女か・・・。」 「彼女は、特別な中の、さらに特別な娘なんだよ。」 ――――― 私たちは食事を取るため、モノの街の市場に足を運んだ。 シクッスの城下町。通称モノの街はアヤルバムスの城下町のそれよりも一回りくらい小さく、市場を回るのに時間はそうかからなかった。 城下町とはいえ、色素が採れないことによる資源不足は深刻なようで道路は舗装は進んでおらず、砂利を敷き詰めただけだったり元ある地面のままの道がほとんどで 、最近開発された自動車は城までの道ですら乗り入れが難しいらしい。 今私たちが歩いているところは市場の中でも繁華街に当たるメインストリート。 国の規模は小さいとはいえさすが城下町の市場 もともと広くは無い道の両端に露店がひしめき合い、さらに道が狭くなっている。 そこに、街に住んでるであろう人々が夕食の買出しにたくさん繰り出し、そんな人たちを商店の人たちが他店に負けないと威勢のいい掛け声で道に出て客寄せするおばさんやおじさん。連なった沢山の人たちにさいなまれ、会話するのも歩くのも一苦労だ。 しかし、すこしメインストリートを外れた家と家の間の狭い路地は、時刻はまだ日が入り切る前の時間なのにやけに暗い。 街頭らしいもの見当たらないし、家の影で西日の光も入っていない。光と言えるものは家の窓からもれる電灯だけ。 家自体も灰色がかった色が多く暗さをいっそうひき立たせている。 「最近、「光」の色素の「黄色」も、電気を生み出す色素の「緑」も足りなくて全体的に光量不足なんですわ。」 と言うのはちょっと道を聞いただけの露天商。それなのに聞いてないことまでぺらぺらと話し始めた。 シクッスで採れる色素はほとんど使い道も他の色と混ぜることが出来ない「灰色」でねぇ。 鮮やかな色素が採れる場所は限られてる上にしかもほとんど採り尽くしちゃってる。」 深く聞いてもいないのに、話し続けるのは露天商の性なのかしら。 でもこの市場の賑わいを見て忘れかけていたけどやっぱりシクッスの色素不足は深刻なようだ。よく見るとメインストリートも心なしか暗いような。 「でも、最近やっと新しく鮮やかな色素が大量に採れる場所が見つかったんですわ。そこまでの道路も整備されるみてぇで。もう少し我慢すれば状況も良くなるでしょうよ・・・ってなにねーちゃんニコニコしてるんだい。」 「ふふっ。あ・・・ いえ・・・。」 きっとその道路と言うのは私たちが魔物を討伐したところだろう。自分が苦労した分、他の人の暮らしが良くなる事を知って思わず嬉しくなって顔が緩んじゃった。 「道を教えてくれてありがとうございます。食事で露店回りをしてたら城までの道が分からなくなっちゃって・・・」 緩んだ顔を引き締め、冷静な顔を保ちながらふと、露店の商品を見てみた。金属で出来たアクセサリーや小物が専門みたいで、どれもこれも色自体は見栄えがしないが細かいところまで丁寧に作りこまれている繊細なデザインだ。 私が手に取ったブレスレットは天使の両翼を象った台座に小さくも鮮やかな「翠色」を持った珠がはめ込まれ、輪の部分は波形で風を連想させ、職人技を感じる緻密さだ。 こんなデザインはアヤルバムスでは見たことがない。 値札を見てみると、思ったほど高くなくむしろ安かった。これで元が取れるのだろうかと疑問に感じたがすっかり私はこのブレスレットを気に入り購入することを決めた。 「折角なんでこのブレスレットを貰っていいですか?」 「なんだい、道教えただけなんだからそんなん気にしなくてもいいのに。」 「いえ、それとは関係なく欲しいんですよー。かわいいですねこれ。おじさんの手製ですか?」 「そうだとも。こういう細かい作業は任せとけってんだ。がはは。」 簡単に言ってるけど、店には沢山のアクセサリーが置いてある。全てここまでの質で短時間で作れるのは並大抵のことじゃないはず。 「全部手作りって凄いなぁ。あ、じゃハイお金です。」 「おぅ、まいどっ。またシクッスに来てくれよ。アヤルのねーちゃん。」 お金を渡し、私は商品のブレスレットを露天商から受け取りさっそく腕につけてみた。改めて見ても細かい作りだ。 「その珠はただの珠じゃないぜ。小さいけど龍の鱗の一部だ。パチモンじゃないことは俺が保障する。」 それを聞くと更に利益のことが頭をよぎったが余り深く考えないようにした。どの道私はこの珠が本物の鱗がどうかは関係なく デザインと値段で購入を決めたのだから。・。 「ふふっ。関係ないですよ。私はこのデザインが気に入ったんです。」 私は軽くお辞儀をして、露天商を後にした。おじさんは二カっと笑いながら手を振って見送った。 「あ、アルテさん。」 「ごめんなさい、少し遅れました。こっちをまっすぐ行けば分かりやすいらしいです。行きましょ。」 別の露店で待っていた紅桜さんと合流した。紅桜さんは屋台の肉料理らしきものを食べていたようだ。 「城までの道わかりましたか?ごめんなさい、僕は土地勘も方向感覚も余りないもので。」 紅桜さんは後ろ髪をかきながら、苦笑いをした。 「それに紅桜さん、さっき人に話しかけたら怖がって逃げられたんですもんね。だから私だけ道を聞きにいったんですもんね」 「ははっ、結構傷つきましたよ。やっぱりこんな格好してるからですかね。」 確かに普段の顔はちょっと近寄りがたいけど、こんなに優しく笑う人は私は他に知らない。たまに本当に軍人なのかと思ってしまう。 「じゃあ、ちょうどご飯も食べ終えました。早速いきましょうか。道案内お願いしますね」 すくっと立ち上った紅桜さんは屋台のおばさんにごちそうさまと挨拶し、店を後にした。 他愛も無い雑談をしながら、紅桜さんの買った屋台のおつまみをほおばりながら、露天商のおじさんに教えてもらった、城まで続くであろう上り坂の道を私たちは歩き出した。 その時は知らなかった。 私のことを狙っている人がいたなんて。 ――ー―― 結局城までの道は分かったものの途中で私が店に寄り道をしまくり城に到着することにはあたりは真っ暗になってしまった。 用意された部屋は浴室とトイレ、リビングとダイニング、キッチン。それと3つの寝室のある部屋で、これなら男女でも大丈夫だろうとローリーさんが手配したようだ。もともと城に家族で住み込んでいる人のための部屋であるらしい。 「あー楽しかったけど疲れました・・・。走ったし、結構歩いたですし。」 私は靴を脱いでソファに大げさにどさと座った。思った以上にやわらかい素材だ。 ちょっと下品にも脚を伸ばしてテーブルの上に乗せて楽な姿勢になった。 ソックスの中の足指を動かしてむくみをほぐしつつ、市場で買ったものをずらっと床に並べてみた。 「アルテさん。結構買いましたねー。そんなにいいものがあったんですか?」 「そうなんですよ。シクッスの小物って凄い細かく出来てるんですよ。ついつい目移りしちゃって。このブレスレットも良くできてるし、この買った手袋とソックスの生地なんですけど薄手でよく伸びるのにすっごい防寒性があるんですって。汚れやすくて蒸れやすいのが欠点だけど。アヤルバムスの冬は寒いですから沢山買っちゃいました。」 紅桜さんは髪をかきあげながら、私の買った手袋を指で伸ばしながらまじまじと観察した。よく伸びる上に丈夫な生地にとても感心しているようだ。 「へぇー。こんな生地、アヤルバムスでは見ないですね。しかも縫い目も目立っていない。さすがシクッス。このソファといい、この手袋といい、細かい作業とアイデアは随一ですね。」 「本当に凄いですよね。どうやって出来てるんでしょう」 「私たちは『絵師』ですから、原理を聞いたところでわかんないですよ。」 「えへっ、そうですよね」 どの品物も本当に良くできてる。自分は語彙力がないから気の聞いたほめ方が出来ないが本当に良くできている。 金物のアクセサリーの接合部分や生地の返しの部分も素人の私が見ても、職人技を感じる細かさだ。 「これだけ見るととても貧乏な国だなんて・・・。私たちの国の人の中には・・・」 「・・・シクッスを卑しいと思ってる人が居ますよね」 「・・・」 口には出したくなかったが、まっすぐ図星を突かれてしまい俯いてしまった。 「私も細かいことは分からないのですが・・・。今の国王の前代や前々代があまりよい国政を行っていなかったお陰で 今のアヤルバムスの世代が上の方はシクッスを良く思ってない方が多いようです。」 「若い人たちはそう思っては居ないんですけどね・・・。私がもう物心ついたときは今のルハ王でしたから・・・。」 テーブルに載せた脚を下ろして手を太ももの上に載せ、姿勢をしゃんとさせた。 「そうですね。ルハ王は凄いお方です。シクッスは昔らから「色素」不足でした。色素が不足している。これを意味することは言うまでもありませんよね」 「・・・はい。」 紅桜さんは、部屋の隅に置かれたランプを指差した。 「ちょっと、ランプの光が弱くなりましたね。」 そう言うと彼はすっと立ち上がってはテーブルに置かれた皿の中の小さな赤い石の一つを掴み、ランプと支柱の接合部分にその赤い石を投げ込んだ。 するとランプの中で弱くなっていた炎は再び勢いを取り戻し、部屋は一段と明るくなった。 「さすが紅蓮石、これほど小さくてもこれほどまでの炎が抽出されるとは。しかし炎を使うランプとはまた旧式ですね。この国は本当に深刻なようです。」 この大陸は、色素に価値を置き、資源とする文化が浸透している。 『色は鮮やかで煌びやかであるほど価値があり、利用できる。』 昔から「色」を尊重し、それを貨幣や宝飾品にしていた大陸文化ではあったのだけど、 数百年ほど前、とある国の科学者がこの世の万物は、目に見えないほど小さいがそれぞれが特定の波長を持つ、 6つの『色素』から出来ていることを突き止めた。 その上、その科学者はその6つの色素が持つ性質を突き止め、 色素を抽出してエネルギーに変換させる技術までも開発した。 「赤」からは「熱」のエネルギー。 「青」からは「冷気」のエネルギー。 「黄」からは「大地」のエネルギー。 「緑」からは「空」のエネルギー。 「白」からは「明」のエネルギー 「黒」からは「暗」のエネルギー。 その技術はこの国の「色」の価値を更にあげ、それまでパワー不足の人力であったり、風力など不確定な自然の力に頼るしかなかった動力源の確保の不安定を 一気に払拭し、このローロック大陸の科学力を飛躍的に進化させた。 俗に言う「色素革命」。 ・・・私は学校の歴史で習っただけの知識だから、実は余り詳しくないけど。 「しかしそれは人間の生活を豊かにすると同時に、皮肉にも貧富の差を広げる結果になってしまったのです。」 紅桜さんは再びソファに座り。ふーっと息を吐いた。 「普段の生活でいくらでも目にする「色」だから「色素」はなんでも良いわけではありません。トマトの赤と、この紅蓮石の赤。同じく「赤色」と範疇されている とは言え抽出される「赤」の「色素」の量はまったくといって違う。機械の動力に使えるほどのエネルギーを抽出するには「色」は「より純粋に」「より鮮やかに」なければなりません。 ところが、さっきの露天商も言っていましたが、「灰色の国」とも言われるシクッスで採れる色素と言えば「白」と「黒」の「色素」が合わさった「灰色」が混じってしまっている不純物がほとんど。 その上「灰色」の性質は「不協和」・・・。白と黒が合わさっている性質上、混ざると他の色を深く支配し協調できない。分離することもほぼ不可能・・・。おまけに灰色の色素自体、使い道がほとんどありません。こういった理由からエネルギー源を確保できないシクッスの科学力は必然的に他の国に遅れをとります。それが今の状況です。」 「・・・」 学校では深く教わっていないせいで、シクッスの現状の理由があいまいだったけど、そんな理由があったのか。 その理由を知ったからといって第三国の国民である私たちにはどうすることも出来ない。 私たちに出来ることといったら、せいぜい色素の採掘場所の周りの脅威くらいしか払うことだけ。 あぁすればいい、こうすればいいですむ問題ではないことを改めて知らされた。 「しかしそのせいか少ない色素を組み合わせ改良する技術と、」 紅桜さんはいったん間をおいて再び喋り始めた。喋る傍ら、手に取った手袋を伸ばしたり縮ませたりしている 「それを活かす学力は大陸一でした。ルハ王はそこに目をつけて積極的に前面に出して他の国に負けない力をつけているみたいです。」 手袋を丁寧に床に置き、紅桜さんはそばに置かれたお茶をすすって私のほうをまっすぐ見た。こんな時でも紅桜さんは笑顔を絶やしていない。 「今日市場を見て・・・ シクッスの人たちはたくましいなと思いました。貧乏貧乏って言いながらもそんなことを実はそんなに気にしていないと言うか・・・」 私もシクッスに偏見が無かったというと嘘になる。今回の遠征が決まった時もどうせならドクタースリーフのほうが良かったと思っていたし、 灰色の国のシクッスの人々はどこか陰鬱な空気の中を生きていて、物品はどれもアヤルバムスのそれに劣る思ってさえもいた。 自分の偏見がどれだけくだらなく、間違っていたかなんて今回シクッスに来ていなかったら思い知らされなかっただろう。 シクッスの人に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。 民勲さんにも、前に同じ事で怒られたなぁ。 「ともかく。私たちの使命は同盟国としてシクッスを見守っていくことです。今回のように資金や資源だけでは解決できないこともあります。 人手不足なら私たちが積極的に助けを入れてシクッスの建て直しを私たちが出来る形で支援しなくてはね。」 「そうですよね!私はまだまだ新米ですけどアヤルバムスにもシクッスのためにも頑張れるように努力します!」 「うんうん、その意気ですよ。」 しかし力強く意気込んだというのに、私の疲れはここでどっと来てさらに、強烈な睡魔に襲われることになった。 「・・・ごめんなさい。先に部屋に戻って休ませていただきます。」 「そうですか。今日はお疲れ様でしたアルテさん。私はちょっと調べモノがあるのでまだ起きていますよ。ゆっくり休んでください。」 「ありがとうございます・・・ では失礼します。おやすみなさい・・・」 こくこくと何度か意識を失いそうになりながら、私はフラフラと自分の部屋に入り、 そのままばたんとベッドに倒れこみそのまま眠ってしまった。 ・・・ 「・・・大丈夫ですよ。今夜はあなたをゆっくり休ませます。アルテさん』 あとがき。 第一章二話目です。第一話と比べて長いこと長いこと。 ちなみになんのアナウンスもしてませんでしたが主人公名は「アルテ」にしました。もちろん意味はあります。 長々と書いていますが、この話は「色が絶対」であるこの世界の原理とそんな原理の中で苦しむシクッスの現状についてですね。 戦闘はまだです。たぶん次の回ではできるかな? ・・・こんだけ長いくせにまだスマブラ屋住民が2人しか出ていないとは/(^o^)\